第5回未来屋小説大賞
王様のブランチで話題沸騰
罠、また罠。
「100%騙される」との帯
私も騙されました😅
これから読むあなたが 騙されないように
アドバイスを贈ります🎁
本書の魅力「終始ついて回る違和感」
違和感が魅力…?
そう思われるのも分かります
でも、読み終えると納得してもらえるはず
そう、魅力は「ついて回る違和感」です
言い切ります😤
「花束は毒」織守(おりがみ)きょうや
2021年7月30日 第1刷発行
2021年9月5日 第3刷発行
終始ついて回る違和感の正体は
最後の最後に明らかになります
始まりから全てが逆だった
本書「12話」より抜粋
違和感の正体を知り
「そういうことか…
そういうことだったのか…」
がっくり肩を落としました⤵
あらすじと登場人物の整理
あらすじ
「結婚をやめろ」との手紙に怯える
Googlebooksより
元医学生の真壁
彼には
脅迫者を追及できない理由があった
そんな真壁を助けたい木瀬は
探偵に調査を依頼する
探偵・北見理花と
木瀬の出会いは中学時代
彼女は探偵見習いを自称して
生徒たちの依頼を請け負う少女だった
本書はまず
木瀬が中学1年生の時から始まります
木瀬は、いじめに悩む従兄を救うため
1学年先輩の北見理花に犯人探しを依頼
その時北見理花がもたらした解決方法が
木瀬の心にとても深く刺さります
解決が全てをよい方向に導くわけではない
そんな思いを心に残して成長する木瀬
次にぶつかった事件は
木瀬の元家庭教師、真鍋の元に届く
結婚をやめろという脅迫状✉
犯人探しに前向きでない真壁
納得できない木瀬が探偵事務所の扉を叩く
そこにはかつて探偵見習いだった
北見理花がいた…
叩きのめした相手に感じる
本書 序章より
昏い(くらい)喜びのような
そんな感情は
あのときまで彼自信
知らなかったはずだ
「昏い(くらい)喜び」
誰もが奥底に持っているだろう
この感情が呼び起こされてしまった人は
その先うまく生きていけるのでしょうか
中学生の理花だからこそ
たどり着いてしまった解決方法
それを知って
私の中にもあったであろう
昏い喜びが呼び起こされた瞬間でした🕳
もう、元には戻れない…
これだけはおさえて!登場人物
- 北見理花 北見探偵事務所 所長代理
- 木瀬芳樹 父:検事正 母:元裁判所書記官
- 聡一 芳樹の従兄 いじめに悩む
- 相田 いじめの犯人
- 時雨(しぐれ) 北見探偵事務所に出入りする弁護士
- 真壁研一 元医学生 芳樹の元家庭教師
- かなみ 研一の婚約者
登場人物はさほど多くなく
これだけ抑えて読み進めれば
迷うことはありません!
織守きょうや先生について
写真提供 文藝春秋
- 1980年ロンドン生まれ🇬🇧
- 早稲田大学大学院修了
- 現役弁護士として働きながら小説を執筆
- 2012年「霊感検定」で
第14回講談社BOX新人賞を受賞 - 2015年「記憶屋」で
第22回日本ホラー小説大賞読者賞受賞
弁護士で小説家…
最近読んだ新川帆立さんも弁護士で小説家
天は二物を与え…るんですねぇ😅
織守きょうや先生受賞コメント🏅
「よくこんなひどいことを思いつきますね」と
第5回未来屋小説大賞 受賞コメントより抜粋
担当さんや作家仲間やインタビュアーの方まで、色んな人に言われました
そんな作品を、
まさか大賞に選んでいただけるとは
思いませんでした
「もし自分なら?」
と考えてもらえたら幸せです
読み方のアドバイス
まずは…
読み終わってスッキリしたいには
本書はお勧めしません😅
それでも読む!という方にアドバイスです
脅迫状に感じる違和感を見落とさないで
元医学生の真壁に届く脅迫状は
1通ではありません
読み進めると
脅迫状に違和感を覚えるようになるはず
その違和感…大事ですよ
なにかおかしいと思ったら
1通目から復習してください
知らないほうがいい事を知ったらどうしますか
たどり着いた真実が
心に棘を残す解決だった場合
あなたならどうしますか
織守きょうや先生は
インタビューでこう答えています
もし続編をやるにしても
「STORY BOX」
最後の場面の先で木瀬が
どちらを選択したかを書くつもりはありません
〝正しさ〟の天秤は
ずっと揺れ続けていてほしいんです
2021年9月号掲載インタビュー
文・取材/吉田大助
「正しさの天秤」
イヤミスと言われる小説の結末は
いつもこの天秤にかけられていたのか…
そう思いました
私の中にある正しさの天秤は
結末を読んでからずっと
揺れ続けています
悲鳴をあげる結末を覚悟して
真相のショックを
「STORY BOX」
極限まで強める必要がありました
2021年9月号掲載インタビュー
文・取材/吉田大助
織守きょうや先生が用意した
「極限まで極められた真相」
あなたは受け止められますか?
そしてその真相を告げる?告げない?
正しさは人の数だけ存在する
だから、人はいつまでも迷うのでしょう
今日はここまで
先輩は僕の目を見て
本書 帯より
静かに、はっきりと言った。
「知りたくないなら、今言って」
「真実は知りたくない」
そう言える人はどれくらいいるでしょう
恐怖を感じたこの作品
読んだ方と語り合いたいです
「あなたなら、どうする?」と
読んだ本で心は作られる
そう信じています
「今日はここまで」です
笑顔で一日が終われますように✨
読んでいただきありがとうございました😄